『アバター』感想・考察【ネタバレあらすじ】

10年後の世界を描いた『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が公開中の本作。

本記事では、前作『アバター』のあらすじをネタバレありで解説していきます。

映画鑑賞はこれから!映画鑑賞前にどんな話なのかざっくり知りたい!という方は、読み進めるのは【ネタバレなし】までにしてくださいね。

この記事を読むのにかかる時間【5分】

くろまめ
くろまめ

新作の公開に合わせて前作をおさらい!

映画『アバター』あらすじと作品情報

映像美◎

映画館で観るべき度◎

あらすじ

22世紀、人類は地球から遠く離れたパンドラで<アバター計画>に着手していた。この星の先住民ナヴィと人間のDNAを組み合わせた肉体<アバター>を創ることで、有毒な大気の問題をクリアし、莫大な利益をもたらす鉱物を採掘しようというのだ。この計画に参加した元兵士ジェイクは車椅子の身だったが、<アバター>を得て体の自由を取り戻す。

パンドラの地に降り立ち、ナヴィの族長の娘ネイティリと恋に落ちるジェイク。しかし彼はパンドラの生命を脅かす任務に疑問を抱き、この星の運命を決する選択を強いられていく…。

https://www.20thcenturystudios.jp/movies/avatar
作品情報
タイトルアバター
本編尺161分
制作年2009
製作国アメリカ
監督ジェームズ・キャメロン
脚本ジェームズ・キャメロン
出演サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガニー・ウィーバー/スティーヴン・ラング
/ミシェル・ロドリゲス/ジョヴァンニ・リビシ/ジョエル・デヴィッド・ムーア
/CCH・パウンダー/ウェス・ステューディ/ラズ・アロンソ

映画『アバター』スタッフ

監督:ジェームズ・キャメロン

主な監督作:

・『ターミネーター』(1985)

・『ランボー 怒りの脱出』(1985)

・『アビス』(1990)

・『ターミネーター2』(1991)

・『トゥルーライズ』(1994)

・『タイタニック』(1997)

・『スパイキッズ3-D: ゲームオーバー』(2003)

くろまめ
くろまめ

『アバター』の監督を務めたのはジェームズ・キャメロン。

『ターミネーター』『ランボー』『タイタニック』などの超有名作を手掛けているよ。

泣く子も黙る巨匠!!

監督プロフィール

カナダ出身で71年に家族で米ロサンゼルスに移住、大学卒業後、B級映画の帝王ロジャー・コーマンのスタジオに入り、「宇宙の7人」(80)の美術監督や「ギャラクシー・オブ・テラー 恐怖の惑星」(81)の第2班監督などを務める。81年「殺人魚フライングキラー」で映画監督、脚本家としてデビュー。続いて監督した「ターミネーター」(84)が大ヒットし、主演のアーノルド・シュワルツェネッガーをアクションスターに押し上げた。

97年、大予算を投じて苦難の末に完成させた「タイタニック」(97)が空前の大ヒット。世界で18.4億ドルを稼ぎ、当時の歴代最高興収記録を打ち立て、アカデミー賞歴代最多タイの11部門での受賞も成し遂げる。12年ぶりの劇映画で3Dブームの火付け役となった「アバター」(09)は、世界興収27.8億ドルを記録し、「タイタニック」の記録を自ら塗りかえた。

「タイタニック」で打ち立てた最高興収記録を自身が手掛けた「アバター」で塗り替えるという。まさに稀代のヒットメーカーであります。

2019年、『アベンジャーズ/エンドゲーム』が自身の記録を更新した際にキャメロンはマーベル・スタジオに「(劇場体験に)希望を感じました」と祝福のメッセージを贈りました。

自分の記録よりも“映画”の新しい可能性を開拓し続ける、彼の映画人としての姿勢が伺えます。

くろまめ
くろまめ

常に映画の未来を考えているキャメロンはまさに“映像の神”だね!

映画『アバター』キャスト

サム・ワーシントン

元海兵隊員で衛星・パンドラでの活動用に開発された肉体“アバター”を使ったプロジェクトに参加することになったジェイクを演じるのは、オーストラリア出身の俳優サム・ワーシントン。

主な出演作:

・『ターミネーター4』(2009)

・『タイタンの戦い』(2010)

・『ハクソー・リッジ』(2017)

・ザ・ボディガード(2017)

当時無名俳優だった彼ですが、異例の大抜擢で映画アバターを成功させています。

下半身不随のため車椅子に乗っているジェイクを演じたサムですが、あれはサム本人の足ではなく、本当に足が動かない身体障害者の方でサムと体格が似ている人の足を石膏を使って型を取り作ったシリコンの偽物。

サムの足はベッドの下などに隠して撮影されたとか!

くろまめ
くろまめ

公開されたのは10年以上前の映画だけど、もうそんな技術があったんだね!

ゾーイ・サルダナ

パンドラの先住民族ナヴィの族長の娘・ネイティリ役を演じたのはアメリカの女優ゾーイ・サルダナ。

主な出演作:

『ターミナル』(2004)

『スター・トレック』(2009)

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)

トム・ハンクス主演『ターミナル』(2004)で「スター・トレック」が大好きな空港の入国係官役で注目を集め、J・J・エイブラムス監督『スター・トレック』(2009)のウフーラ役と『アバター』で人気スターにのし上がったゾーイ。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)のガモーラ役でさらに人気を集め、『スター・トレック』の続編2作に出演しつつ『ガーディアンズ~』続編と『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でも活躍するなど話題の大作が続いています。

大忙しのゾーイですが私生活も多忙で、『アバター』公開翌年に俳優キース・ブリットンと婚約して2011年に破局、2012年にブラッドリー・クーパーと交際するが破局し、2013年にイタリア人アーティストのマルコ・ペレゴと結婚。

現在は『アバター』シリーズで夫ジェイクを演じるサム・ワーシントン同様、3人の息子を育てているんだとか!

くろまめ
くろまめ

サムもゾーイも私生活ではお父さん・お母さんなんだね!

シガニー・ウィーバー

アバター計画の担当者である科学者グレース・オーガスティン博士を演じたのはアメリカ女優のシガニー・ウィーバー。

シガニ―はなんと、現在公開中で『アバター』の10年後を描いた最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』でグレースの娘・キリ役を演じています。

ちなみにナヴィは人間ではなく青い肌をしていますが、俳優はそれぞれ「パフォーマンス・キャプチャー」というデジタル技術を使って演じています。この技術は俳優の芝居を表情も含めてすべてコンピューターに取り込み、そのデータに基づいてデジタルキャラクターを動かすという仕組み。

俳優はセットも小道具も照明もない空間で、黒いレオタードのような専用スーツを着用して演技をしたそう。

くろまめ
くろまめ

御年73歳のシガニー。14歳の少女役を演じるなんて‥さすが女優だね!

スティーヴン・ラング

元海兵隊の大佐で、惑星パンドラの資源開発をするRDA社の傭兵部隊の隊長マイルズ・クオリッチを演じたのはアメリカ俳優・スティーヴン・ラング。

パンドラを力づくで屈服させようとしジェイク率いるナヴィたちと争うことになるクオリッチをパワフルに演じたスティーヴン。最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』でにもマイルズ役で再度出演しています。

くろまめ
くろまめ

スティーヴンはスリラー映画「ドント・ブリーズ」ではあの、戦闘能力が高い盲目の老人役で出演しているよ!

『ドント・ブリーズ』の最強おじいちゃんを演じたスティーヴン
https://www.sonypictures.jp/he/1344799

【ネタバレなし】アバターの物語・要点

その独特な世界観ゆえ一見理解しづらいアバターの世界。

どんな物語なのか?ざっくり要点のみお伝えします。

『アバター』ポイント

❶ 地球の環境破壊が進み住むのが難しくなってきた人類は惑星パンドラという豊かな自然が広がる地球によく似た星でアバター計画を進めていた

❷ 半身不随の元海兵隊員のジェイクは、計画に参加する予定だった科学者の双子の兄の代わりにアバター計画に参加。先住民に溶け込みパンドラにある貴重な鉱石を採ってくることがミッションに

❸ ジェイクはパンドラの美しい自然に感銘を受け先住民の娘ネイティリと恋に落ちる。ネイティリに先住民の暮らしを教えてもらいながら、一人前の戦士として部族にも認められるように

❹ 鉱石を得るために武力に訴えパンドラに攻め入る人間たち。ジェイクはネイティリや部族の信頼を失う

❺ パンドラを守るために先住民側についたジェイクは部族を率いて人間たちと戦うことに‥

くろまめ
くろまめ

以下ではさらに物語を解説していくね!

【ネタバレあり】アバターの物語・解説

以下では映画の結末に関するネタバレに触れています。映画鑑賞前の方は注意の上お読みください。

起:人類はパンドラへ。アバター計画とは?

地球は人類による自然破壊により資源が枯渇。人類は資源が豊かな地球と似た惑星パンドラで人類の経済活動の支える貴重な鉱石アンオブタニウムを採掘するプロジェクト「アバター計画」を進めていた。

パンドラには人間と似たヒューマノイド・ナヴィが先住民族として暮らしていた。ナヴィは身長が成人の男で約3m、肌は青く猫のような目や耳、長い尻尾を持ち、フィーラーと呼ばれる後頭部から伸びた神経繊維でエイワ(万物の精霊・ナヴィにとって神のような存在)や生き物たちと交信できる。ナヴィは自然との調和や結びつきを大切にしていて、ホームツリーで暮らすオマティカヤ族をはじめ、馬に似た動物ダイアホースを操り平原で暮らす部族や海辺で暮らす部族などパンドラ各地に数百の部族がある。

そんな先住民族ナヴィに馴染むために人類が作ったのがナヴィのクローン、アバター。人間の遺伝子を組み込むことで両者の間には魂の絆が形成される。ナヴィと同じ体格・青い肌を持つが、人間と同じく手の指が5本というのが特徴(ナヴィは4本)。

人類はアバターを使い、ナヴィと平和的に交渉するためにパンドラに学校を作って英語を教えるなどを試みるが失敗。ナヴィは人間を「スカイウォーカー」アバターを「ドリームウォーカー」と呼び、人間はナヴィを木の上で暮らす野蛮人と称し両者の間には深い溝が。いつ戦争が始まってもおかしくないほどの状況に陥っていた。

元海兵隊員で下半身不随という障害を持つジェイク・サリーは、パンドラという星へ向かう巨大な宇宙船の中で目を覚ます。

惑星パンドラ

ジェイクは不慮の事故で亡くなってしまった科学者の双子の兄の代わりにパンドラ計画に参加することに。アバター計画の生みの親であるグレース・オーガスティン博士らとともにアバターとしてパンドラに降り立つ。アバターとして再び大地を自分の足で駆け回れることに喜びが隠せないジェイク。

そんな元海兵隊というジェイクの経歴に興味を示す元海兵隊長で軍事組織Sec-Opsのリーダー・マイルズ・クオリッチ大佐。大佐はジェイクに、ナヴィの信頼を得て情報を集めてくるようにとの任務を課す。任務が成功したら地球で足を治す手配をするという約束をする大佐だった。

ナヴィの娘ネイティリとの出会い

グレースたちとパンドラの森の探索に出たジェイクは、触れると縮む花畑に迷い込みハンマーヘッドの生物ティタノテリウムに遭遇する。

縄張りを荒らされて怒ったティタノテリウムに襲われるもなんとか撃退し安心した束の間、ヒョウに似た生物に襲われ命からがら瀧に飛び込んだジェイク。グレースたちとはぐれてしまい、あたりは夜に。

手製のたいまつを手に、暗い森を一人さまようジェイク。狼に似た生物ヴァイパーウルフの群れに襲われるが、そこにナヴィの女性ネイティリが助けに入る。

見事矢でヴァイパーウルフを次々と撃退したネイティリに「ありがとう」と感謝の意を述べるジェイク。言葉が伝わらないかと思ったが英語が喋れるネイティリ(グレースの学校で学んだ?)。

何に感謝だ、とヴァイパーウルフの亡骸に祈りを捧げながら怒るネイティリ。なぜ自分を助けたのかと問うジェイクにネイティリは「あなたは強い心を持っている。でもバカ!」というのだった。

ナヴィの暮らしや森について教えてほしい、と懇願するジェイクに一度は断るネイティリだったがだったが、精霊エイワがジェイクの身体を覆ったことで考えをかえる。(ジェイクはエイワに選ばれた?らしい)ジェイクを部族の長のもとへと連れていく。

部族の者たちの前でネイティリの父、部族の長であるエイトゥカン、母であり村で唯一エイワと交信できるツァヒク(シャーマン的な存在でしょうか)のモアトと対面するジェイク。

ドリームウォーカーであることに最初は怪訝であったナヴィたちだったが、ジェイクの自分は戦士のようなものだ、という一言に興味を持ったエイトゥカンに認められる。
(今までのドリームウォーカーは科学者ばかりで海兵隊のような人間がいなかったんでしょうかね)

ネイティリにジェイクにナヴィの暮らしを一から教えてやれ、というモアト。なんで私が‥と不満たらたらのネイティリ。

新たな任務

そんなジェイクだがアバターの状態で一度眠ると接続が切れるのか、人間本体の方で目を覚ます。

ラボで目を覚ましたジェイクは同僚に一連の出来事を報告する。ジェイクが早速ナヴィに信用され村に潜入できたことで喜ぶ大佐は、ジェイクに新しい任務を言い渡す。

任務の内容はネイティリたちオマティカ族を村から立ち退かせること。村の地下には巨大なアンオブタニウムの鉱床があり、このままナヴィたちが動かないようであればブルドーザーで突入するという。猶予は3ヶ月というものだった。

ネイティリからパリーという馬の乗り方や森の中での動き方などナヴィとしての暮らし方を学んでいくジェイク。ナヴィとして眠りラボで本体が目を覚ますとオマティカ族が暮らす「ホーム・ツリー」内部の構造を大佐に報告するという、二重スパイのような生活を送っていた。

そんなジェイクを見たグレースは任務を大佐の思い通りにさせまいと、伝説の空に浮かぶ山「ハレルヤ・マウンテン」へとラボを移動する。

くろまめ
くろまめ

人類の中でもグレースなどパンドラやナヴィを尊重して平和的暮らしていこうとする人たちと、大佐や基地の司令官であるパーカーなどナヴィがいうことを聞かないなら武力を使うまで、と考えている人たちとで派閥があり、ジェイクはまだどっちつかずな感じだね!

承:パンドラと先住民族ナヴィに魅せられるジェイク。人vsナヴィの戦い、ジェイクはどちらにつく?

ジェイクはネイティリの指導のもと、すべての生命エネルギーが自然の中で順かしていくというナヴィの生き方を学んでいく。そんなジェイクとともにグレースもナヴィたちに受け入れられるように。
(グレースは元々ナヴィの子どもたちと交流があったようです)

一人前のハンターになるための最終試験として、翼竜イクランと絆を結び背に乗る試練に挑むジェイク。ついに自分のイクランを見つけ、ナヴィたちにも認められていく。
(ネイティリの婚約者で次期部族長であるツーテイはジェイクを認めていない様子ですが‥)

自分のイクランで空を自由に飛び回るジェイクとネイティリ。そんな二人の頭上に大きい影が。

正体は巨大な翼竜・トゥルークだった。「その影を見たら終わり」という異名を持つトゥルークから間一髪で逃げ切った二人。

ジェイクに、自分の祖父はトゥルーク乗りであるトゥルーク・マクトだったと話すネイティリ。トゥルークと心を交わしてその背に乗る偉大なトゥルーク・マクトは族の中でも数が少なく、祖父で5番目だったと語る。かつてナヴィの部族をまとめあげた偉大なトルゥーク・マクト‥。

そんなジェイクのパンドラでの暮らしも3ヶ月が経過し、アバターとしての自分が本当の自分であるように感じるジェイク。

すでにかなり詳細な情報を得た大佐からもう任務を終えていいと言われるも、自分にはまだやることがあるというジェイク。正式に部族の一員に迎え入れられるための儀式があるのだった。

痺れを切らして今すぐにでもブルドーザーを進めるという大佐に、自分が一人前として認められたらナヴィと話をつけるから少し待ってくれ、というジェイク。

くろまめ
くろまめ

大佐もおいおいコイツ大丈夫か‥?って感じだよね。雲行きが怪しくなってきたよ。

儀式に参加して正式にオマティカヤ族として迎え入れられたジェイク。ネイティリとともに祈りの場所である「声の木」を訪れ、二人は愛を誓う。

くろまめ
くろまめ

いや愛誓っちゃった!!!ツーテイ可哀想‥。

転:人間に攻め入れられピンチに陥るジェイクとナヴィたち‥。

翌朝、ブルドーザーの音で目が覚めたネイティリ。何が起こったか分からないものの一生懸命にジェイクを起こそうとするが一向に起きないジェイク。
(ラボで本体が起きているとアバターの方では眠ったままの様子)

パーカーと大佐はジェイクの交渉をまたずにブルドーザーの侵略を始めたのだった。

ジェイクが目を覚ますと目の前にはブルドーザーが。なんとか動きを止めようと奮闘する。

急な侵略に戦う準備をするエイトゥカンやツーテイたちに、人間たちと「話をさせてほしい」と交渉するジェイク。

そんな中、ブルドーザーの妨害をするジェイクの姿を見て裏切られたと腹を立てた大佐はジェイクとグレースのアバターのリンクを無理矢理に解除してしまう。

鉱石よりもナヴィたちが大切にしているパンドラの生態系そのものが人間の叡知を超えた貴重なものであると訴えるグレースとジェイクたちだったがパーカーと大佐は聞く耳を持たず、オマティカヤ村への攻撃を開始しようとする。

なんとか説得し交渉の機会を得たジェイクとグレースは再びアバターに接続しオマティカヤ族に村から立ち退くように説得を試みる。

しかし始めからこうなることが分かっていて自分たちに接触してきたジェイクに裏切られたと感じ憤慨するネイティリ。ジェイクとグレースは捕えられてしまう。

そんな二人を見て村への進攻を開始した大佐たち。ミサイルの雨により村の木々はなぎ倒される。

大切にしてきた森が壊滅させられ嘆き悲しむナヴィたち。ネイティリの父・エイトゥカンも襲撃に遭い命を落としてしまう。エイトゥカンから一族を守ってほしい、と代々家に伝わる弓を授かったネイティリは涙を流す。

一方再びリンクを強制解除されラボに監禁されるジェイクとグレース。

仲の良いパイロット・トゥルーディが助けたことにより戦闘機ごとなんとか逃げ出したジェイクたちだったが、逃げる際に大佐の発砲に被弾しグレースが重症を負ってしまう。

アバターのポッドを別の場所へと運び、ジェイクは再びアバターに接続するのだった。

トゥルーク・マクトの誕生

ナヴィたちの信頼を取り戻すため、イクランの背に乗ったジェイク。翼竜・トゥルークを空から襲う。

まさか空の王者である自分を襲う者はいないと思っているため頭上は気にかけていないだろう、という目論見であった。

トゥルークの背に乗りネイティリたちオマティカヤ族の前に現れたジェイク。トゥルーク・マクトとなり、新しく族長となったツーテイに「ナヴィのために戦う」と誓う。

さらに怪我をしたグレースを助けるため、エイワの元にグレース本体とアバターを連れていくナヴィたち。魂を完全にアバターに移し替えるようナヴィたちが祈るも、重症だったグレースには間に合わず、命を落としてしまう。

その後ナヴィたちを集結させるジェイク。ツーテイに通訳してもらいながら、一緒にスカイ・ピープルを倒そうと呼びかける。トゥルーク・マクトであるジェイクの呼びかけに部族が集結したのだった。

エイワへの祈り

大佐率いる人間たちの部隊は、まずナヴィたちの気持ちをくじくため彼らが神聖な場所として最も大切にしている魂の木を狙って先制攻撃を仕掛ける準備をしていた。

その企みを知ったジェイクは、エイワの木に語りかけ、人類は地球と同じようにパンドラの星をやがて破壊してしまう、自分たちを味方してくれと祈りを捧げる。

そんなジェイクにネイティリはエイワは誰の味方もしない、ただバランスを保つだけだと告げる。

ナヴィたちの反撃

いよいよ大佐たちスカイ・ピープルによる攻撃が始まり、ほか部族を率いて反撃に出るジェイクとナヴィたち。

人間の地上部隊に対抗するのは騎馬族、空上ではイクランに乗った戦士たちが戦闘機と戦い交戦するも、あと一歩というところで力及ばずツーテイやトゥルーデイは戦死してしまう。

しかし、このままではナヴィが殲滅させられるという危機的状況で奇跡が起こる。ジェイクの祈りがエイワに通じたのか、パンドラの生き物たちが一斉にスカイ・ピープルたちへの攻撃を始めたのだ。

しかし、ひとり大佐が戦闘機から墜落してもなおロボット兵に乗り込み、向かったのはジェイク本体が眠るコンテナ。ジェイクのリンクを切断することが目的だった。

くろまめ
くろまめ

大佐やっぱりそっち狙うよね!!誰も見張りとかつけようと思わなかったのかな?

「I see you」

大佐の攻撃を受けジェイクのコンテナは損傷。ジェイクのアバターのリンクが切れ、大佐に殺されそうになったジェイクをすんでのところにネイティリが応戦する。

ネイティリの放った矢が大佐の胸に突き刺さり大佐は絶命。

意識が戻らないジェイクの元に駆け寄るネイティリ。一方コンテナではジェイクが目を覚ますもコンテナに穴が開いてしまったため呼吸ができない。

ジェイクは必死で酸素マスクに手を伸ばすも、意識を失ってしまう。

異変を察しコンテナのジェイク本体の元へと急いで向かうネイティリ。意識がないジェイクに酸素マスクをあてがい、ジェイクは意識を取り戻したのだった。 初めて人間の姿のジェイクを抱きかかえるネイティリ。2人は互いに「I see you」(あなたが見える)という言葉を交わしたのだった。

くろまめ
くろまめ

「I see you」はナヴィの間で交わされる相手に敬意を表した挨拶。見た目は違うけどあなたの心そのものを見ている、「I see you」という言葉の深い意味を感じて思わずうるっときたよ。

結:戦いに勝利したジェイクとナヴィたち。ジェイクはパンドラに残ることに

戦いはナヴィたちの勝利。人間たちはパンドラに残るという意思を示した一部を残して地球に帰ることに。ジェイクもまた、最後のビデオ記録を撮影しもう戻らない、とラボを後にする。

ジェイクは、魂の木の下に。エイワの力により魂を人間本体の身体からアバターに完全に移し替える。アバターとして生まれ変わり、パンドラでの人生を始めるのだった。

感想:パンドラの森を舞台にした“究極の世界観”

今回、新作の公開に合わせて再び『アバター』を鑑賞したのですが、改めて13年前の映画とは思えない映像美と世界観に思わず圧倒されました。

ジェームズ・キャメロンがこだわり抜いた”映像美

まず圧倒されるのはその映像美。パンドラに生きる動植物の豊かな色合いで、いかにパンドラという星が豊かな星かが伺えます。

また、くろまめが好きなシーンがジェイクとネイティリがそれぞれイクランの背に乗って大空を自由に飛び回るシーン。

人間(スカイ・ウォーカー)が生きるにはあまりにも過酷な星パンドラ、という設定ですがパンドラに行って自分だけのイクランを見つけてみたい!という気持ちになりました。

異種間純愛ラブストーリー

物語が大きく動くきっかけとなったジェイクとネイティリの恋。

そもそもジェイクがネイティリに恋をしなければ、ナヴィ側に回って人間と戦争をするような展開にはならなかったのでは。その場合、何も知らないオマティカヤ族は大佐やパーカーら人間に攻め入れられて全滅、人類がパンドラを征服していく、というような全く違うストーリー展開になったのではと思います。

ジェイクはネイティリと一緒にいるときはずっとアバターの状態だったためあまり見た目は差がありませんでしたが、2人の種の違いがはっきりと分かったのがジェイクがコンテナの中で命を落としそうになったシーン。

体長約3mほどのネイティリに抱きかかえられる人間のジェイク、かなりの対格差がありますが「I see you」と言い合うシーンは、互いの違いを超えた究極の愛を感じました。

地球破壊への警鐘?

地球の自然を破壊しつくした人類が、資源を求めて別の惑星へという『アバター」の設定はまさに何十年後かのミライで起きそうな設定ですよね。

地球に帰った人間たちですがその後「パンドラ計画」はどうなるのか、人間もそんなに簡単にはあきらめないのでは?ナヴィたちと人間たちの戦いが今後どうなっていくのか、奇異になる終わり方でした。

人類vsパンドラ&先住民族ナヴィたち、という物語の構造上、どうしても人類が悪で自然を守るナヴィたちが正義というような見方をしてしまいそうですが、パンドラを攻めようとするときにパーカーや大佐でさえも無駄な血は流さないように、と武力の行使をすることに少し躊躇しているような描かれ方をしていたのが印象的でした。

人類も自分たちが生き残るために必死で、どちらかが完全な悪でどちらかが完全な正とは言えないというジェームズ・キャメロン監督なりのメッセージなのかな?と感じました。

くろまめ
くろまめ

大佐は後半はもうやってしまえ!という感じでじゃんじゃんナヴィを攻撃してたけどね!!

まとめ:ジェームズ・キャメロン監督の超大作『アバター』

今回はジェームズ・キャメロン監督映画『アバター』を紹介しました。

監督が映像化までに10年もの時間を費やしたというほどにこだわり、いまだ世界トップの興行収入に君臨するまさに超大作。

新作の公開に合わせて改めて見返してみましたが心をがっちりと掴まれてしまいました。

2009年公開の本作から13年の月日を経て続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』も公開中です!この機会に是非チェックしてみてくださいね。

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